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6.8緊急抗議集会報告
 2003年6月8日(日)、京都伏見区の愛隣デイサービスセンターにおいて、京都精神しょうがい者の人権を守る会主催による緊急抗議集会が開かれました。衆議院法務委員会での6月3日の「法案」強行採決に対する怒りのさめやらぬ中、30名を超える人々が集い、改めて法案の問題性と廃案への強い思いを確認しました。
 集会では、ジャーナリストの立場から「週刊金曜日京(みやこ)の読者会」代表の木沢哲彦さん、精神しょうがい者共同作業所「ほっとハウス」所長の棚谷直巳さん、精神医療コンシューマーの坂根輝吉さんのお話を受けて全体で討議を行いました。
 木沢さんからは、「有事法制など市民生活の根幹に関わる法律が与党により強引に可決成立される状況の中、文部科学省の推進する『こころのノート』に象徴されるように国家に従順な国民体制が作られようとしている。そうした流れの中で見ると、この法案は、精神障害者を排除し見捨てていくことを象徴している。こうした流れに国民が対抗していくために、様々な立場の人が互いに認めあい、地域で助け合い暮らしていくシステムづくりの創出が今こそ必要であり、それを政策課題として実現をめざす動きが必要」との意見が出されました。
 棚谷さんからは、必ずしも法案反対運動に積極的とも言えない関わりであったと断りがあった上で、「今回話をさせてもらうのは、作業所運営を続けてきた経験のなかで、この法案がもしあったら・・・と思うことがあるからです」と話が切り出されました。警察がいとも簡単に介入できるのは、日本の精神医療で人権の守られた移送が全く保障されていないこと、法的な整備の遅れや精神医療の遅れをこの法案は精神障害者にだけ責任を押し付けている。この決議によって、傷つけられ、人権侵害を受けているのは他でもない精神障害者である。「隔離・収容」は、人を癒さないし、その周囲の人間もかえられないと問題点を指摘されました。
 坂根さんは、この間首都圏で行われた統一行動や国会傍聴に参加し、積極的に精神医療コンシューマーとして反対闘争に関わってきたことを明らかにしたうえで法案が強行採決されていくのを目の当たりにしていく中でどう感じたかを語ってくださいました。「強行採決を聞いたとき、これはいったい何や、(この法案が強行採決される)この社会はいったい何やと気持ち悪さを感じた。再犯の可能性は誰にでもあるのに、なぜ精神しょうがい者だけがそれを問われねばならないのか。この法案は、まさに精神しょうがい者に対する差別の法律だ」

 こうした、問題提起、発言を受けて参加者で多くの意見が交わされました。
 「精神病院に通院していると話したら『えっ、あんなとこに行ってるの』と言葉が返ってきた。こうした現状がいまだあるのです。」
 「法案がなぜ通ったかを考えると金の問題だったと思わざるをえない。法案絶対成立をうたった日精協(日本精神科病院協会=民間精神病院による圧力団体の略)の総決起集会に参加した木村厚生労働副大臣(自民)がお金を包んでもらって帰ってきたことが明るみになった。私たちは、精神障害者の人権を守ることを掲げて、それを争点にして闘ってきたが、結局は全く別のお金の利害関係で法案が成立してしまった。さらにその背後では、精神科特例(精神科に対し、他科に比べ医師と看護士の数を低くしても認めるとした特別措置)の延長が日精協の意向を汲む形で決定している」
 「京都においては、『守る会』がこの問題に関して、授産施設や共同作業所に情報発信してきた。しかしながら、残念なことに反応がにぶいように見える。この法案について、問題意識や危機意識が持てないことに恐ろしさを感じる」
 「この法律は自分には関係がないと考える精神障害者が多いのでは?」
 「誰でもこの法律に引っ掛かる危険を考えておくべき。国家に追従するお抱え精神科医師による鑑定では、検察寄りの結果に傾かざるを得ない。それに対する反対尋問権も認められていないので、言いなりで通されてしまう。考えたくはないが、思想弾圧に使おうとすればいくらでも可能だ」
 
「この法律にかかると、ほぼ社会に出てこれなくなるであろうと予想される。この法律の施行以降犯罪を犯した精神障害者は、心神喪失や心神耗弱の結果にならないようにして裁判を維持し、むしろ有罪判決を受けて刑に服したほうがまだましということが言える」

 最後に、集会参加者一同で集会決議を採択して集会を終えました。